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【ドライアイ検査まとめ】ドライアイ検査の種類は?どんな事をするの?

2021/8/25(水) ドライアイ について

もっとドライアイに効く治療法はないのか??とお探しの方も多いと思います。

でも、ドライアイ治療の前に、自分がどんなタイプのドライアイなのか?ドライアイの原因を突き止める事で効果的なドライアイ治療を行う事ができるので、ドライアイの検査がとっても大事!!

一昔前までは「ドライアイ」=「涙が足りていない」というザックリした診断で治療も目薬を処方して終わり。という簡単なものでした。ですがドライアイの患者が増え、治療法やドライアイ検査も増えてきています。

なかなかドライアイが良くならない!という方はもっと詳しいドライアイ検査をおすすめします。

今回は一般的なドライアイ検査から、ドライアイ専門外来で行っているドライアイ検査方法を、専門用語が多くてわかりづらい!という方でもわかりやすくご紹介していきたいと思います。

◆ドライアイ治療の眼科選び◆

ドライアイでも様々なタイプがあるのですが、まだ専門的な機械が一般的な眼科には少ないのが現状です。

詳しく自分のタイプを特定したい!という方はドライアイ専門外来を行っている眼科の受診がおすすめです。

「ドライアイ専門外来」と検索するとご自身のエリアにある専門眼科を探す事ができます。

 

◆ドライアイのタイプ別診断◆

眼科で自分のドライアイタイプを診断する事ができます。

ドライアイのタイプは大きく分けると3つです。

涙が3層の構造の、それぞれを検査してどこの層が足りないのか?をチェックします。

①ムチン不足のドライアイ

一番下の涙の「ムチン層」は、納豆などにも含まれるネバネバ成分「ムチン」の層です。目に涙をくっつける「糊」のようなものとイメージするとわかりやすいかも。この「ムチン」が不足すると、涙が目に上手くくっつかないので、ドライアイが起こります。

②涙液不足のドライアイ

真ん中の「涙液層」は、涙の大半を占める「液体」の層です。液体が出ていなかったり、涙液が少ないと、ドライアイ症状を感じます。

③油不足のドライアイ

涙の一番上の「油層」は、涙の表面に油の膜を張って涙が蒸発しないように防いでいる層です。化粧品で言うと、化粧水をつけて乳液で蓋をする。みたいに涙に油の膜を張っているイメージです。

この油が不足すると、涙が蒸発しやすくなりドライアイになります。

 

◆ドライアイの検査方法◆

自分が「ムチン」が不足してドライアイになっているのか?「涙液」が足りなくてドライアイなのか?「油」が不足してドライアイになっているのか?を検査によって調べる事ができます。

①「ムチン」を図る検査(BUT検査)

フルオレセインという色素を点眼して、瞬きをしないで目の観察をします。涙がしっかり目の表面に広がっていれば◎。すぐに乾いてしまうと×。というイメージです。

ムチンが足りないと、目に涙が安定しないので乾いてしまいます。

どのくらいで乾きはじめたのかを「BUT検査4秒」「BUT検査8秒」などで検査結果がでてきます。「BUT検査5秒」以下の数字がでた場合は、ムチンがかなり不足しているドライアイって診断になります。

 

②涙の量を図る検査

細隙灯顕微鏡検査 (さいげきとうけんびきょうけんさ)

なんだか難しい名前ですが、顕微鏡で目を見るだけ。角膜とまぶたの間にたまった涙の高さが高いか、低いかで、涙量が多いか少ないかを判断します。

・涙液メニスカス

顕微鏡だと目視ですが、専用の機械で涙の高さを図る事ができます。ドライアイの専門外来でも専用機械が置いてある眼科もあればない眼科もあるので、正確に検査をしたい場合は事前に確認するといいかもしれないです。

・シルマー検査

シルマー試験紙という、理科の実験で使用するみたいなリトマス試験紙をまぶたに挟んで、涙でどのくらい濡れるかを図る検査で、昔から行われているドライアイ検査です。

・フェノールレッド綿糸検査

シルマー試験紙の糸タイプ。みたいなものです。

シルマー試験紙だと「痛い」という人もいて、痛みで分泌される涙で、量が正確に測れないから…というので開発されたのかなと個人的には思っています。

 

③油の量を図る検査

・マイボグラフィー

まぶたのレントゲンみたいなものです。涙の「油」を分泌している、マイボーム腺が途中で曲がっていないか?途切れていないか?などを瞼の中をスケルトンで見ることができるドライアイ検査です。

油の量が少ない根本原因を知る事ができます。

・瞬き検査

「油」を分泌するマイボーム腺はまつ毛の生え際にあるので、瞬きがちゃんと閉じれていないと、油が涙の表面に広がらないので、瞬きがちゃんと出来ているのかを検査します。

・眼瞼縁炎&まつ毛ダニの検査

目の際の淵が炎症していないか、ダニがいないかを検査します。炎症やダニがいると、マイボーム腺が正常に働かなくなる事もあります。

 

④自覚症状診断

検査が正常でもドライアイの症状を訴える方のために、アンケート形式で自覚症状の検査を行います。

 

ドライアイの検査と言っても色々ありますね!

他にも「結膜弛緩症」といって、目の表面がカーテンの「ヒダ」みたく歪んでしまって、涙が広がらずドライアイになっている事も。

ドライアイ検査の際に一緒に見てくれる事が多いので、あえて検査としてご紹介はしませんが、ドライアイの原因は様々…

通常の眼科だと「シルマー試験紙」や「BUT検査」が主流ですが、ドライアイ専門外来だと専用の機械が入っているのでドライアイの検査も細かく知ることができます。

なかなかドライアイが良くならない!という方はドライアイ専門外来がある眼科に行ってみるといいかもしれませんね。

 

 

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